ヴィヴィたん日記・その1(つづきのつづき)

 車は36号線を走り、千歳へと向かいました。国道から外れ、車が少なくなり、民家が少なくなり、道路が暗くなるにつれ、フジトさんのテンションが上がっていくのが分かります。
 …エロい事想像しない!そこ!(w

 サケ・マス孵化場の看板がちらっと見えた道は未舗装路になりました。少し行ったところで停車。左手の林の中に細い道がありました。
 「ペースノート」というものを教えてもらいました。
 ラリーのスペシャルステージは、林道などの曲がりくねった未舗装路を走ります。ここをなるべく早く走らなければいけません。
 そこで、事前に同じコースを練習走行し(レッキというらしい)、コーナーの情報やコースの状態をノートなどに記録しておき、この、記録したノートを「ペースノート」というらしいです。
 ラリーでは、必ずドライバーの横にナビ(コ・ドライバー)がいます。ナビがペースノートを読み、ドライバーに次はどんなコーナーがくるか、何があるかを教えてあげることで、先が見えなくても高速で走り抜けられるというわけらしいです。
 って言うか、ここ読んでるような人たちはみんなこの程度は常識でしょうね(汗)
「ここ(の林道)は孵化場って言ってるんだけど」とフジトさんは言います。つまり、このあたりではポピュラーな練習場所らしいです。事実、砂利の粒がよく見る林道とかより細かいです。
 おもむろにフジトさんがグローブをはめ、シートを調節します。端から見ても気合い十分です。そういえば事前にメールで「ペースノートの練習に付き合って貰おうと思ってました」と言われたような気が。でも
「走りの練習とは根本的に違う為、そんなにスピードは出しません。(原文ママ)」って書いてましたよね、フジトさうわああああああああ!!!!

 時速が何キロ出てるかなんて見る余裕はありませんでしたが、2x年間平和に暮らしてきたK子さんにとって、未舗装路をものすごい速度で走り抜けるなんてのは初めての体験なんですけど!!
 砂利が、砂利が車の下面全部にぶつかってパーカッションソロ(アドリブで)みたいになってんですけど!!
 揺れるたびにドアが微細に開くらしくてルームランプがビカビカ明滅するんですけど!!
 なんかエンジンが常にレッドゾーンで聞いたこともない音がするんですけど!!
 スーチャーが発動してるはずなのにその音が全く聞こえないんですけどぉぉぉぉぉ――――――――――――!!!
 重心の関係で助手席はいっぱいまで後ろに下げているため、私の身長ではフットレストに両足は届かず、右足と左肩で必死に身体を支えていました。
 車は上下に揺れる揺れる。ブラをしてるにもかかわらず車の振動で胸が揺れて痛いなんてのは初めての体験でした(笑)しかも振動が胃にフィードバックされるので酔うッ!次はもっとごついブラをしていきます…
 林道はT字路になって別の道へ出ました。そこで華麗なターンをし再び同じ速度で復路へ。
 うわーーー!!「そんなにスピードは出しません。(原文ママ)」って言ったじゃんかウソツキーーー!!


イメージイラストでお楽しみ下さい

ええ、スタート地点まで戻ったとき、聞きましたさ。
「砂利道こんなスピードで走って大丈夫なんですか?」と。
師、曰く。
「そんなに早くないですよ〜。こないだもこのペースぐらいで走って○○くんに5秒以上差をつけられて…」と。(←漢文調に)

 ――この車、乗用車じゃありません、戦闘機です。

 そうよ、この一言がずっと言いたかったんです。K子さんが買い物に行くために車を使ってるように、この人たちは砂利道をものすごい速度で吹っ飛んでいくために車を使ってるんです。
 バケットシートも、ロールバーも、フットレストも全部、この行為のために存在していたんです。
 この時点でK子さんは、自分の車で競技の世界に踏み込むことは諦めました。興味が無くなったわけではありませんが、「これは暗黒道※だ…」と思いましたので。
※暗黒道(コナ研用語):自分の趣味領域の時間と金(特に金)をすべて費やさなければならない世界。どんなに極めても上には上が存在するため、終わりのないマニア道となる。ちなみにそういう世界に対する褒め言葉である。

 そして、ノートとボールペンを渡され、ペースノートを書いたり読んだり、としばらくラリーごっこを楽しみました。
 あ、エンジン音とかはひどいんですが、ヘッドホンを装備するため、それでドライバーとナビは会話が出来ます。
 人とコミュニケーションを取るのがド下手なK子さんが一生懸命にナビに徹していましたとさ。
 …なんか、こっちでいいです。自分で運転しなくてもラリー車乗れるし、スピード出てて面白いし(w
 しきりにフジトさんが「車が重いなぁ」と言ってたのが気になりましたが…。実際何回か「制御し切れてないな」と言うような場面もあったし…
 すんません、もうちょっと痩せます(爆)

 今回の、本物のラリードライバー&ラリーマシンとの出会いは鮮烈でした。
 やはりバカですから、実際に体験しないとなんでも分からないんですよ。
 K子さんの頭と身体にはようやっと「モータースポーツ」という単語がインプットされ始めたように思います。
 ありがとうございました。また遊んでください、フジトさん♪

擬人化赤ヴィヴィオさん
と言うわけで擬人化してみました。クリックすると大きい画像が表示されます。
この画像はヘッドホンなしバージョンですが、大きい画像ではあわてて書き足されています(w
おまけにミラーの色まで間違えていたので大き(以下略


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